2016年3月17日、NHKの報道番組「クローズアップ現代」では、国谷裕子キャスターの出演が最終回となった。
国谷キャスターは、1993年から、限られたニュース番組では扱えない様々な社会問題や政治、技術、風潮を紹介してきた。
たとえば、2014年の集団的自衛権行使容認の際、番組に出演した菅義偉官房長官に「他国の戦争に巻きこまれるのでは」「憲法を解釈で変えていいのか」と国民の疑問を代弁して質問を投げかけたが、官房長官が返答に詰まり、事前にこのような質問があると打ち合わせがなかったと秘書官が激怒。
番組終了後、官邸はNHK上層部に対して「君たちは現場のコントロールもできないのか」と厳しく抗議したと雑誌などでも取り上げられていた。
たとえば、2014年の集団的自衛権行使容認の際、番組に出演した菅義偉官房長官に「他国の戦争に巻きこまれるのでは」「憲法を解釈で変えていいのか」と国民の疑問を代弁して質問を投げかけたが、官房長官が返答に詰まり、事前にこのような質問があると打ち合わせがなかったと秘書官が激怒。
番組終了後、官邸はNHK上層部に対して「君たちは現場のコントロールもできないのか」と厳しく抗議したと雑誌などでも取り上げられていた。
最終回の番組では、これまでに取材して放送できなかった学生団体「SEALDs(シールズ)」の奥田愛基さんや歌人の鳥居さんらを中心に「未来への風~“痛み”を越える若者たち~」と題して紹介した。
また、最後に、国谷キャスターのあいさつが約1分30秒放送された。
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23年間担当してきましたこの番組も今夜の出演が最後になりました。
この間、視聴者の皆様方からお叱りや戒めも含め、大変多くの励ましをいただきました。
クローズアップ現代が始まった平成5年からの月日を振り返ってみますと、国内、海外の変化の「底」に流れているものや、静かに吹き始めている「風」を捉えようと日々もがき、複雑化し見えにくくなっている「現代」に少しでも迫ることができればとの思いで番組に携わってきました。
23年が終わった今、そのことを、どこまで視聴者の皆様方に伝えることができたのか気がかりですけれども、そうした中でも長い間番組を続けることができましたのは、番組にご協力いただきました多くのゲストの方々、そして何より番組を見てくださった視聴者の皆様方のおかげだと感謝しています。
長い間本当にありがとうございました。
平成28年3月17日
国谷 裕子
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